ページ

2010年6月15日火曜日

『私の好きな歌・VOL.7』 SUZANNE VEGA/LUKA 1987年


 スザンヌ・ヴェガの2ndアルバム『孤独 ひとり(Solitude Standing)』(1987年)に収録の名曲『ルカ(LUKA)』。階上に住む少年が両親によって虐待されているという深刻な内容の歌。このような現実に起こっている問題を歌にする勇気は必要だと想うので、さらりと歌ってしまうスザンヌ・ヴェガが好き。スザンヌ・ヴェガの1stアルバム『街角の詩(Suzanne Vega)』(1985年)から聴き始め、今も好きなシンガー・ソング・ライターのお一人。そもそもはこのデビュー・アルバムのプロデューサーがレニー・ケイだと知りアルバムを購入したのがきっかけ。すっかり気に入ってしまい今に至る。
 
 スザンヌ・ヴェガは1959年7月11日生まれで、サンタモニカ生まれのニューヨーク育ち。決して恵まれた家庭環境ではなかったようだけれど、義父がプエルトリコ系の作家であり、マルチカルチャーな影響を受けて育ったようだ。そして、9歳頃から義弟たちに曲を作ってあげていたという。本格的な音楽活動は1979年頃で、ルー・リードのライヴ体験が大きかったそうだ。大学生の折にグリニッチ・ヴィレッジ等で歌うようになり、1984年にA&Mと契約された。
 
 スザンヌ・ヴェガは自ら、「もともと声量がないため、感情を表に強く出すよりも、サウンドに溶け込むように語っていく方が好き」と語っておられ、アストラッド・ジルベルトの歌い方を真似ているうちに、今の歌い方になったそうだ。あの乾いたあっさりとしたウィスパー・ヴォイス!私が直ぐにスザンヌ・ヴェガが好きになったのはあのお声と歌い方にあったと想う。

0 件のコメント:

コメントを投稿